2017年4月17日月曜日

六、岩戸山古墳(3)  ~句会~

つづき
(1)から読む方はこちら

午後の部は、句会。

岩戸山古墳の近くの日本料理店、

和食乃沙都使さんへ移動して、
まずは昼食です。



作務衣を脱いだ順とダヴィさんが、
そっくりだと話題に。



おいしい食事で雑談に花が咲きます。

松田さんの肥後朝顔のお話しなどで、
ひとしきり休憩したら
食後のコーヒーをいただきながら、
さぁ句会です。

ここからは各自、俳号で。

河北さんは文筆活動のペンネーム「松田ランプ」
朝顔作家の松田さんは「凉花」
順は受験で五浪したから「五浪」
まさよは「蜜柑」です。

今回は僭越ながら、
まさよが進行役を勤めさせていただきました。



まずは投句用紙に書いた句を
清記用紙に転記。

今度は清記用紙を回覧しながら、
好きな句をメモしてゆきます。

う~ん、悩ましい・・・
 一巡したところで、コレと思う句を選抜し、
選句用紙に記入します。
「もう一回、清記用紙を見たい」
と言い出す松田さん(奥)。



考える姿も美しい、Yさん。


フランス人のダヴィさんは、日本語に苦戦。

でも、頑張って選句しました。

というわけで、発表!

選句は1票
特選は2票
でカウントした結果、以下の2句が
同点で人気句となりました。

かるかんのなかにうるおうわかみどり(Yさん)

山野立(野点)そろえた靴先春の蚤(松田らんぷ)

その他の
選句

千五百目桜花降る石の肩(五浪)

毎年のライバル現るケヤキの粉(AYA)

春おしむ野点のさわぎにくまんばち(凉花)

晩春の父想い出す岩戸山(AYA)

国造の塚に怪しき蠅生まる(蜜柑)

ざざやししはるのみなさんなつをよぶ(ダヴィ)

春の昼モーセンに青いベレー帽(凉花)

春の野はみどみどピンクしろきいろ(蜜柑)

山鳥の鳴き途切れいる石人山(松田らんぷ)



「披講」では、各自に選句理由を
コメントしてもらいました。

選句は詠み手の解説抜きなので、
作者の思惑と違った意味に読まれる
ところが面白いです。

誰が詠んだのかわからなくするシステムなど、
句会っておもしろいんです。

ダヴィさんの「ざざやしし」は、
フランス語だと聞いて、一同びっくり!
ざざ・・・虫や木の音がざわざわする感じ
しし・・・日光が皮膚に当たってチリチリする感じ

いとおもしろき異文化交流

俳句の結社に入ってみようかと、
松田らんぷさん。



一日たっぷり遊んだな~。
ありがとうございました!












六、岩戸山古墳(2) ~岩戸山古墳といわいの郷~

つづきです



岩戸山古墳(後円部から)

墳丘長135m。
福岡県最大の前方後円墳です。

『筑後国風土記』逸文から、
筑紫君磐井の墓に比定されています。

岩戸山古墳に隣接するガイダンス施設がいわいの郷です。
八女古墳群の出土品を展示しています。


古い資料館に代わって昨年オープンしたばかり。
とても立派な展示室です。
古墳時代に八女を中心にたくさん作られた石像郡。
中でも、石馬は心にズシンと来ます。
 ダヴィさんは女性像(右)に魅了されていました。

§

磐井氏は、北部九州を治めていた古代豪族です。



このとおり八女の地は、
東西南北どちらへ抜けるにも便利。
海路中心の古代では交通の要衝でした。
 



磐井氏は継体天皇擁する大和朝廷に滅ぼされます。


勝者の歴史書『日本書紀』には
反乱と書かれていますが、

果たして真相は?

いわいの郷で上映されていたビデオ


YouTubeにありました。



古墳側にきれいなウッドデッキもあるので、
雨がやまなかったら、ここで野点を、
と思っていました。



いつ来ても思うのですが、
いわいの郷の係員さんは、

みなさんとっても親切です。
野点にも興味を持ってくださいました。
駐車場やお手洗いもあるので、野点の拠点に
ぴったりですよ♪

というわけで、
午後は句会です。
(3)につづく

六、岩戸山古墳(1) ~野点~

2017年4月16日
岩戸山古墳にて
お天気 曇りのち晴

今回は総勢8名で、野遊びの会になりました。
岩戸山歴史文化交流館いわいの郷に集合し、いざ、野点。
みんなで準備。
場が整いました。
献茶。

今回は、
河北さん(草野陶房・現の証拠)と我々(工房ぬり松、
のお茶碗がずらり!


お茶碗を選べる贅沢さ。

お茶菓子は、ERIさんが太宰府の「御菓子而 藤丸」さんで
整えて下さいました。

今回はお薄のみでしたが、
主菓子もいただいちゃいました。

主菓子「春日」
干菓子「蝶」「筍」「桜」


「蝶」は、飛ぶ蝶が浮き上がる瞬間のように。
口の中でふわりと溶けます。

↑お菓子、盛り付けがアレです(;'∀')
わいわい楽しむのが優先。

今回の茶人は、
いつもの松生順(南方流)に加え、
江戸千家をされている河北さん、
ERIさん、ERIさんのお嬢さん。

切り込み隊長は、順。

懐紙を置くとき、輪を手前にする/奥にする・・・
流派による違いに、話が盛り上がります。

お客人。
ダヴィさん、Yさん。
Yさん姿勢が美しい!


河北さん、ERIさん。
奥に見えるのは、石人、石馬。

ここは、岩戸山古墳の別区(衙頭)
と呼ばれるエリアです。


野点の人以外は、
午後の句会に向けて吟行。


江戸千家の河北さん。
お茶を点てる作法が、南方流とは
かなり違うので、興味深く拝見。
捏ねるように茶筅を扱う南方流に比べ、
動きが少なかったです。 
さて、我々もいただきます。
野点する人、
野点を見ながら吟行する人

お天気も良くなり、暑いくらい。

この気分にぴったりの季語はなんだろう?
なんて言葉が飛び交う中、
野点が終わります。

「おあがりにくうございました」
これも南方流特有だと知り、驚いた次第。

というわけで、(2)につづく

2016年8月15日月曜日

五、脊振山中腹 茶祖栄西禅師記念像

四、脊振山頂のつづきです。

山頂での野点を終えると、
脊振山を下って中腹を目指します。


栄西記念像はカーナビでも表示されました♪


脊振は山岳信仰の聖地で、
「脊振千坊」とうたわれた霊仙寺の多門坊跡には、
栄西禅師の記念像がたてられています。

脊振山は走り屋さんにとっても “ 聖地 ” なんですね~
あああ、タイヤ痕が・・・(;'∀')

到着。


日本のお茶は、
宋から帰国した栄西禅師が脊振山で
お茶の種を蒔いたのが始まりだそうです。


像の前で点てたいところですが、

↓こういうのが襲ってくるんです。


そこで、車点前

(造語です。そのような言葉はございません)


なんと、

トヨタヴイッツの助手席「グローブボックス」という装備は
お茶を点てるのにピッタリ。 

移動式トレイは長板がわり


 狭いので少々不自由ではありますが。







白扇で覆ってお運びします。

歩き方も大切ですね。




お茶並木を通って、木立の奥へ



いざ、献茶。 






芋虫や技量問はぬと茶祖笑う

いもむしや ぎりょうとわぬと ちゃそわらう
季語:芋虫(三秋)






以上、ありがとうございました。






四、脊振山頂




2016年 8月13日 
1,054.6m 
脊振山頂にてお天気 快晴


福岡を朝5時に出発したとき、

遠く脊振山頂は
霧に覆われていました。



晴れていたらこんなふうに見えるはずです。
(2015年11月撮影)


三年前の3月に登ったときは、
山頂は濃霧で進めませんでした!
(2014年3月撮影)


しかし、心配は杞憂に。
近づくにつれ霧は晴れてゆきます。



山頂付近から下界を見下ろすと、まだ靄がかかっていましたが、


登り切るとこのとおりの快晴です!!

ここは標高1,054.6m脊振山頂。
脊振神社上宮。




霧晴れていざあそびせむ神の山

きりはれて いざあそびせむ かみのやま
季語:霧(三秋)




今回は、座布団を持参したのがとてもよかったです!

“お薄、差し上げます”


本日の茶菓子は
愛媛県の銘菓セレクション
山田屋まんじゅう
山の上でいただくと、なぜだかとても甘く感じます。










まずは、弁財天様へ 献茶




“結構なお点前でございます”



 “では、自服”




お社の横に見えるのは、レーダードーム。
空も青すぎて、シュールですね。


“仕舞わさせていただきます”



“おあがりにくうございました” 





登山道の左手、フェンスの向こうは
航空自衛隊の脊振山分屯基地

自衛隊敷地内の、役小角像






以上、まずは山頂での野点でした。
続いては、日本で最初にお茶が植えられた場所へ!