2015年9月6日日曜日

二、今宿大塚古墳



小さき塚 誰が手向けし 茄子の馬



2015年8月16日
福岡市西区の今宿大塚古墳にて
お天気 曇りときどき雨


お盆と言えば、お墓参りですが、
自分のお墓は遠すぎて、なかなか難しい。

そこで、近所にある、
遠い、遠い、ご先祖様(?)のお墓参りをすることに。


前回に引き続き、小雨の合間を縫っての野点です。
朝6時前、まだ空が明けきらぬうちに到着。



大塚古墳。
姿の美しい前方後円墳です。



蚊取り線香はお線香代り。
お供えはおむすびです。



“お薄、差し上げます”


本日の茶菓子
緑寿庵清水(京都)の金平糖。
天然サイダー味。









結構なお点前でございます。



では、自服。


“仕舞わさせていただきます”



“お上がりにくうございました”



大塚古墳は、国指定史跡。

6世紀前半築造の前方後円墳で、全長64mと大型です。
往時は、円筒埴輪や形象埴輪が墳丘を飾っていたそうです。

今宿バイパス沿いには、
鋤崎古墳
山ノ鼻1号墳
若八幡宮古墳
丸隈山古墳
兜塚古墳
飯氏二塚古墳
など、4世紀後半~6世紀に作られた古墳が
たくさんあります。

中でも、大塚古墳はほのぼの系で人気。
以前はもっとのんびりした場所でしたが、
九州大学伊都キャンパスができてからは、
住宅がどんどん建ち、賑やかになってきました。


現在、墳丘周辺を整備中で、
雑草に混じって月見草が揺れていました。
そのうち、公園のようになるのかもしれませんね。

この日も、犬の散歩の方が。
古墳が身近にあっていいな~。



以上、ありがとうございました。

2015年7月16日木曜日

一、土井ヶ浜


故郷を 望む墓標や 浜万年青





2015年7月14日
土井ヶ浜海水浴場にて
お天気 曇りときどき雨


砂浜で野点は難しいと心配でしたが、
ここは階段状ブロックで、よい感じです。

台風と台風の間隙を縫っての強行軍。
いつ雨が降り出すか、ハラハラしながらの
初野点でした。





本日の茶菓子「おそいぞ武蔵」 巌流本舗




これが思いの外、うまい!




“お薄、差し上げます”



聞こえるのは波の音と鳶の声







では、自服。





“仕舞わさせていただきます”





“お上がりにくうございました”












あろうことか、風で茶筅が飛ばされて砂が~。




などなど、初めてにつきもののアクシデントはありましたが、
風を感じながらの一服は、非日常感満点!
これはハマりそうです。






さて、土井ヶ浜とは?!

山口県の北西部、
下関市の豊北町というところにあります。

貝のカルシウムを多く含んだ砂浜が保存に適していたようで、
300体もの弥生人骨が良好な状態で出土しました。

土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアムにその資料が展示されています。




埋葬された人骨は、みな顔を海に向けて埋葬されていました。
展示されたレプリカ、見事に同じ方を向いています。



中には「英雄」と呼ばれる鏃(やじり)がたくさん刺さった遺体(レプリカ)も。


これらは、縄文人と異なる骨格を持つ人々で、
同時代のものでは、中国の江南地方から
類似する骨格資料が出土したそうです。

「英雄」は、腕に貴重な貝輪をはめており、
特別な地位にあった人物だと考えられます。



土井ヶ浜の海を眺めながら、
お茶も中国から伝来したことなど思いを巡らせるのでありました。



少し北上すると、角島もあります。
浜木綿の群生地で有名です。






以上、ありがとうございました。